盆栽、水やりと用土の話
今日は暁霞園
https://goo.gl/maps/gctsEKdkJRRJhkY8A
の永田さんにお越し頂き、祖父が遺した鉢を引取って貰いました。
(もちろん自分が使いたい鉢は確保して。)
その際に色々お話しを聞けたので、
備忘録としてまとめておきます。
(過去に教えて頂いた内容も含みます。)
盆栽と庭木について教えてもらったのですが、
書いていたら長くなったので、今回は盆栽の水やりと盆栽用の土についてまとめます。
目次
盆栽について
1.盆栽の水やりの頻度
2.盆栽土について
1.盆栽の水やりについて
盆栽は「水やり3年」と言われるほど、盆栽管理の最重要項目である水やり。
この水やりについて教えて頂きました。
まず気になる水やりの頻度について、結論から言うと、答えはありません。
冬は2〜3日に1回、春と秋は1日1回、夏は1日2〜3回と言われますが、日当たり、風通しなど、それぞれの盆栽が置かれている環境ごとに違いが出るため、これは大体の目安でしかありません。
暁霞園では、夏は多い時で1日4回水やりをするそうです。
なので、上記の目安は目安として頭に入れておいて、盆栽の様子を見ながら慣れていくしかありません。
同じ環境下でも、樹勢の強弱や用土の状態によって乾き具合が変わってきます。
1ヶ月くらい良く観察しながら水やりをしていると、土が濡れている状態と乾いている状態が分かるようになりますよ。
「土が乾いたら水やり」を念頭に置いて水やりをしていましたが、黒松で他に比べて乾きが遅い黒松が1鉢あり、樹勢が弱く根の状態が悪くて水の吸い上げが弱いのかと思い、鉢を緩めて乾きの良い土を入れようと考えていることを話しました。
回答は、「不要な水は排水されるので植替えはしなくていいです。土が乾いてなくても、1日1回水やりをして下さい。(これは今の時期だから1日1回なのだと思います。)」
盆栽鉢は水抜きの穴が空けてあるので、不要な水は排水されます。常に土が湿っている状態で根腐れを起こすなら、梅雨に全て根腐れを起こすはずですが、そうはならないので大丈夫だそうです。
また、化学肥料を与えているのですが、化学肥料は水に溶ける時に炭酸ガスが出ます。樹の根は人間と同じように呼吸をしているので、この炭酸ガスが土の中に溜まると呼吸が出来なくなってしまいます。水やりはこの炭酸ガスを排出し、新鮮な空気を取り込む効果もあるため、そのためにも1日1回は水やりをした方がいいそうです。
水切れを起こし根が枯れてしまうと、再生するまでに最低1ヶ月はかかるそうです。その1ヶ月の間、根から水を吸い上げることができないので、枯れるか枯れないかは地上に見えてる樹の体力次第ということです。
そういうこともあって、水切れより多水によるダメージの方が少ないので、水を良くやるよう教えてくれているのかもしれません。
YouTubeで見た水やり指南の動画でも、基本的には土の表面が乾いたら水やりと言っていましたが、迷ったら水やりとも言っていましたので、多水の方が安全サイドなのだと思います。
2.盆栽土について
祖父の盆栽小屋に、赤玉土とボラ土が遺されていました。赤玉土を見てみると、大小様々(0.5mm〜4mmくらい)なサイズが混ざっているように見えます。
樹高によって土の粒のサイズが変わるので、篩い分けした方がいいのか聞いてみました。
回答は、「これくらいのサイズなら、混在してても大丈夫。粉になってる土も、篩わなくても水やりで流れていくので篩う必要はありません。」
なるほどなるほど。
赤玉土とボラ土の割合はどうしたらいいんですか?
「赤玉土が7割、ボラ土を3割で混ぜて下さい。」
炭を入れた方がいいと言う情報を見ましたが?
「炭を入れると、酸性に傾く土をアルカリ性に調整してくれる効果、土の中の炭酸ガスを吸着してくれる効果、殺菌効果があります。絶対必要ではありませんが、あったら入れたほうがいいです。入れすぎは良くないので、入れるなら1割程度にしてください。」
その後、実際に土を配合して植替えも見て頂きました。
他に教えて頂いた庭木の情報と、植替えについての情報は、また後日まとめてアップします。